大会長あいさつ

 


第24回大阪府理学療法学術大会

大会長

大 会 長  上 野 隆 司
 

 第24回大阪府理学療法学術大会を平成24年7月8日(日)に大阪国際会議場にて開催させていただきます。
 理学療法士はいうまでもなく医療専門職です。専門職として重要なことはどういったことでしょうか。私自身は「己の力量を知る」ことだと思っています。つまり自分は何が出来て、何が出来ないのかということを推し量ることが重要だと感じています。これは学生、新人、中堅、ベテランということは関係ないことです。もちろん力量に差があるのは当然ですが、100%の力量を有する専門職などあり得ません。個人個人がそれぞれの力量を知り、自分に何が不足しており、どうすればその不足を補うことが出来るのかを考えていくことが重要であり、専門職教育においては、先達が後進に自身の力量や力量の不足を補える術を気付くように導くことが重要だと思います。
 また理学療法士の業務はチームとしておこなわれます。つまり他の専門職と協力し、目標達成に向けておこなわれているのです。この場合もやはり「己の力量を知る」ことが重要だと思います。個人としてはもちろんのこと理学療法士という医療専門職として、何が出来るのかということを十分に理解していないと他の職種と本当の協力は出来ないのではないかと思います。したがって専門職教育ということは教育機関にいる一部の理学療法士に関係していることではなく、全ての理学療法士に関係していることといえるでしょう。
 しかしながら教育というものは一朝一夕に結果の出るものではありません。そういったことも十分に踏まえて教育に携わっていかないと本来の目的を見失うことになります。
 以上のようなことを考えるべく、今回「教育」ということに主眼を置き、学生教育から始まり新人教育、生涯教育も含め、「理学療法教育で考えるべきこと ~何を学び、何を伝えるか~」をテーマにしています。
 本学会は、経験年数が少ない理学療法士の登竜門的な学術大会として位置づけられております。したがって若い理学療法士の方には是非とも自身の成長のために、また中堅、ベテランの理学療法士の方も後進の教育のため、また「己の力量を知る」ための機会にしていただければ幸いです。
 なお演題発表に加え、基調講演、シンポジウム、特別講演などを企画しております。多くの方々の参加をスタッフ一同心よりお待ちしております。