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教育講演1
患者と医療者の物語:Narrative Based Medicineの意義
日時:平成17年5月26日(木)15:30〜17:30
会場:第1会場


現代医学では,Evidence Based Medicine(EBM)の科学的,普遍的な側面が強調されるあまり,医療における個々の患者の価値観や,医療者と患者の相互交流的な対話が無視される傾向が生じてきました。また,「生物としてのヒト」を分子レベルまで徹底的に明らかにする生物医学的方法論が重要視されていますが,病める個体としての患者は,全人的な存在として「まるごと」尊重されることなしには癒されることはありません。
 こうした背景から,「医のアート」を再認識する方法として,Narrative Based Medicine(NBM)が提唱されるようになりました。これは,医療現場における医療者と患者の対話を医療の最も本質的な行為として重要視するとともに,最新の科学的知見・情報と統合し,個々の患者の最大幸福を目指す方法論とされています。
 今回は,NBMの実践法,研究法についてご講演いただきます。

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講  師
斎藤 清二 先生
富山大学保健管理センター所長・教授

司会:
星 文彦 先生
東北文化学園大学医療福祉学部教授