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ランチョンセミナ− 7 (協賛:OG技研株式会社
臨床場面における立位・歩行困難者に対する歩行車アプローチ
ー重度四肢麻痺患者の歩行獲得と転倒防止を中心にー
日時:平成17年5月27日(金)12:00〜13:00
会場:第8会場


高齢者施設においては、座らせきり状態の高齢者の急増が問題となっている。突然の膝折れや転倒の危険性を回避するための安全優先が、高齢者に「座らせきり状態」の生活を強いる背景になっていることは否めない。また、その他医療機関においても、マンパワー不足や安全優先のため、対象者が歩行練習などに対し意欲的になる時間と、スタッフの対応時間のずれにより、対象者の持つ能力を十分に発揮できていないといった事例が散見される。
  以上のような背景から、我々は、(1)後方への転倒を防止するバックレスト,(2)突然の膝折れによる転倒を防止し休憩にも活用できる安全シート,(3)ガスばねによる立ち上がり補助機構を設置した歩行車を開発し、この歩行車の応用と効果について検討を行っている。
  昨年のランチョンセミナーでは、歩行能力が平行棒内歩行レベルから近位監視レベルの患者に対してこの歩行車を使用した結果、患者の連続歩行量が増大するとともに、スタッフについても近位監視から解放され、転倒の心配が少なくなり心理的ストレスが解消されるなど、業務の効率化や安全性の向上を図ることができた事例について報告した。
 今回のセミナーでは、重度四肢麻痺患者にこの歩行車を使用した結果、患者自身の練習意欲が向上し、立位練習,立ち座り練習,歩行練習において大きな成果を得るとともに、移乗動作時の介助負担の軽減も図ることができた症例など、臨床場面における立位・歩行困難者に対する歩行車アプローチの事例について報告する。
講  師
鶴見 隆正 先生
神奈川県立保健福祉大学理学療法学専攻
田岡 知代 先生
医療法人社団新進会リハビリクリニックおさか

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